小型エッチングプレス機の使い方
小さいプレス機は、大きくて重たいプレス機とは当然圧のかかりが違います。
細かい調子の摺り上がりが大きいプレス機を使った摺りに比べ、良くないのは仕方がありませんが工夫次第でその差を小さくする事は出来ます。
ご購入を考えている方や既に使用している方のご参考にしていただく為に、40センチ幅の小型プレス機よりさらに小さい卓上プレス機での摺りを工夫してみました。(構造は、ほぼ同じです)
純毛フェルトは使わずに織フェルト(ラシャ)3枚
を使って圧はやや強めで摺ってみました。
エッチングの線の抜けもなく、細かいアクアチントの調子も驚くほどきちんと摺り取れました。
※小さいプレス機は、圧の力を伝えやすくする為にフェルトはラシャを使用し、紙は薄い平滑な紙を選んで摺るのが良いようです。
紙の湿しやインクの質も大切です。(安価なインクは顔料の比率が少なくて発色も悪く、さらに拭き取りすぎる傾向があり細かい調子にひっかからずに結果、摺りが良くありません)
〇新日本造形製の卓上ミニプレス機 SNDP-1型
ローラー幅15センチ (上下ムクローラー)
上ローラー径5センチ 下3センチ ハガキ判用
直結式
重量 7`
値段 \49,875
写真のベッドプレートは販売されている仕様とは違います。
紙サイズはハガキサイズです。
銅版は6.5センチ×10センチ
技法はエッチングにアクアチント。
(部分的にバニッシャーで磨いてあります。)
紙はレオバルギー紙です。
プレートマークもしっかり付いています。
リン版画工房で販売している40センチ幅のプレス機と構造はほぼ同じです。